先日、出雲大社から東へ約12キロ、神話を秘めて宍道湖へ流れる斐伊川の近くにある出西窯さんを訪ねました。
出西窯は第二次世界大戦後、都会に出ても東京や大阪は焼け野原。近い広島は原爆を投下され仕事なんて何もなかったころ、生まれ育った島根の土地で生きていくために創業されました。
そして戦争に関係のない何か美しいものを作りたいと思われました。自分たちの手で。
代表の多々納さんのお父様が創業メンバーのお一人でした。
戦後まさにゼロからのスタートで、創業当初は美術的なもの、価値の高いものを作っていらしたそうです。
その一方で当時は民藝運動という活動があり、創業者はその民藝運動に出会い強い感銘をうけて、高価なものから食器などの日用品に作るものを変えられました。
民衆が生活の中で使う道具の中にも美しいものはあるんだという考え方です。
機械には頼らず、粘土をこねて、ろくろを回して、100%ハンドメイド。16名の陶工の方達が一人ひとり高い水準を持ち効率を考えて作陶されています。
8月より弊社の本店Lier 幡にて取り扱わせていただくようになります。
すべてハンドメイドということもあり、出西窯さんのキャパシティーがある中、やっと仕入れることができてとてもうれしい限りです。
器の上にお料理を盛り付けて初めて完成するものだと考えていらっしゃる出西窯さん。
普段の食卓に寄り添い、永遠に使える暮らしの道具としてぜひ皆様に紹介したいと思います。